春日大社の葉室頼昭宮司にかねてより依頼申し上げていました「神水 閼伽桶の井」の揮毫を本月一日に拝領しました(写真)。
これは四百二十五年ぶりの春日大社への「お水送り」復活にあたって記念として贈られたもの。これで春日大社のお墨付きを受けたこととなります。あまり書をされない宮司は、書に向かわれるにあたって毎回その都度潔斎、お籠りになって臨まれるということです。有名な「神」の一字には実に三年をついやされたといいます。今回、私の申し出を聞いた庶務課の池田主事さんはその字数の多さに目の前が真っ暗になったと苦笑されていました。宮司夫人にお聞きしてもやはり同様でした。それだけにこの書は大変貴重なものです。結果は、ご覧の通り、墨痕鮮やか、何とも見事な出来映えです。これは春日の神々が葉室宮司をして書かしめたということでしょう。有り難きご神意です。閼伽桶の井前に、何にも優先し碑を建てねばならないと思うのです。
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